日本では現在、地球環境問題への対応で様々な取り組みおよび施策が行われています。
達成に向けた事業のひとつに、省エネルギーに対する補助金の交付があります。
これが「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業」です。
※このページは、令和4年度補正予算 省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金の公募要領の情報を元に作成しています。
令和4年度補正予算の公募については一般社団法人 環境共創イニシアチブホームページ内:令和4年度補正予算 省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業のページをご覧ください。
省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業の概要
地球環境問題への対応の必要性が急速に高まっている状況の下、我が国は、以前より省エネルギー設備投資やエネルギー管理の適正化等を推進し、世界の中でも高い省エネルギー水準を達成しているところではあります。2030年のエネルギーミックスの達成、また2050年のカーボンニュートラル実現に向け、2021年10月に「第6次エネルギー基本計画」が策定され、更なる野心的な目標が掲げられました。2030年までに6,200万kl程度のエネルギーを削減するためには、産業・業務部門において更なる省エネ設備投資を積極的に呼び込むグリーンリカバリー投資を推進していくことが重要です。
本事業は、事業者が計画した省エネルギーの取組のうち、導入ポテンシャルの拡大等が見込める先進的な省エネ設備・システムの導入、機械設計が伴うオーダーメイド型設備への更新やプロセス改修、省エネルギー性能の高いユーティリティ設備・生産設備等への更新、計測・見える化・制御等の機能を備えたエネルギーマネジメントシステムを導入することにより省エネルギー効果の要件を満たす事業(以下、「補助事業」という。)に要する経費の一部を補助する事業を実施することにより、各分野の省エネルギー化を推進し、内外の経済的社会環境に応じた安定的かつ適切なエネルギー需要構造の構築を図ることを目的としています。
また、登録されたエネマネ事業者と「エネルギー管理支援サービス」を契約し、登録されたEMSを用いて、より効果的に省エネルギー化を図り、EMSの制御効果と省エネルギー診断等による運用改善効果により、原油換算量ベースで省エネルギー率2%以上を達成する事業についての支援も行われます。
補助金申請要件
- 投資回収年数が5年以上であること。
- 「エネルギー使用量が1,500kl以上の工場・事業場」と「中小企業者に該当しない会社法上の会社(株式会社、合名会社、合資会社、合同会社、有限会社)※みなし大企業を含む」は、省エネ法に基づき作成した中長期計画等に記載されている事業であること。
- 経費当たり計画省エネルギー量が補助事業に要する経費1千万円当たり1kl以上の事業であること。
- 導入した補助対象設備の1年間のエネルギー使用量と省エネルギー効果を報告できること。
- 先進事業とエネルギー需要最適化対策事業(エネマネ事業)制度対象機器の場合は、エネルギー消費効率の基準値を満たすこと。
先進事業とエネマネ事業
補助金申請の パターン | (A)先進事業 | (D)エネルギー需要最適化対策事業(エネマネ事業) | |
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補助金の 申請内容 | Image
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資源エネルギー庁に設置された「先進的な省エネ技術等に係る技術評価委員会」において決定した検査項目に則り、SIIが設置した外部審査委員会で審査・採択した先進設備・システムへ更新等する事業 | SIIに登録されたエネマネ事業者と「エネルギー管理支援サービス」を契約し、SIIに登録されたEMSを用いて、より効果的に省エネルギー化及びエネルギー需要最適化を図る事業 | ||
申請要件 | 設備更新 | 申請単位において、原油換算量ベースで 以下いずれかの要件を満たす条件 1)省エネ率 30%以上 2)省エネ量 1,000kl以上 3)エネルギー消費原単位改善率 15%以上(注1) (注2) | ── |
EMS | ── | 省エネルギー率 2%以上 | |
補助対象経費 | 設計費、設備費、工事費 | 設計費・設備費・工事費 | |
補助率 | 中小企業 | 2/3以内 | 1/2以内 |
大企業 | 1/2以内 | 1/3以内 | |
エネルギー管理支援サービス契約 | 締結要 |
(注1)エネルギー消費原単位改善率での申請は、設備更新後において、生産量が増加し、かつ、エネルギー消費量が増加する事業に限る。
(注2)複数の対象設備(a)先進設備・システム、(b)オーダーメイド型設備、(c)指定設備)を組み合わせて申請する場合、各設備の省エネ効果の合算値で上記要件を満たすこと。
オーダーメード型事業とエネマネ事業
補助金申請の パターン | (B)オーダーメイド型事業 | (D)エネルギー需要最適化対策事業(エネマネ事業) | |
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補助金の 申請内容 | Image
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機械設計が伴う設備又は事業者の使用目的や用途に合わせて設計・製造する設備等(オーダーメイド型設備)へ更新等する事業 | SIIに登録されたエネマネ事業者と「エネルギー管理支援サービス」を契約し、SIIに登録されたEMSを用いて、より効果的に省エネルギー化及びエネルギー需要最適化を図る事業 | ||
申請要件 | 設備更新 | 申請単位において、原油換算量ベースで 以下いずれかの要件を満たす条件 1)省エネ率 10%以上 2)省エネ量 700kl以上 3)エネルギー消費原単位改善率 7%以上(注1) (注2) | ── |
EMS | ── | 省エネルギー率 2%以上 | |
補助対象経費 | 設計費、設備費、工事費 | 設計費・設備費・工事費 | |
補助率 | 中小企業 | 1/2以内(注3) | 1/2以内 |
大企業 | 1/3以内(注3) | 1/3以内 | |
エネルギー管理支援サービス契約 | 締結要 |
(注1)エネルギー消費原単位改善率での申請は、設備更新後において、生産量が増加し、かつ、エネルギー消費量が増加する事業に限る。
(注2)複数の対象設備(a)先進設備・システム、(b)オーダーメイド型設備、(c)指定設備)を組み合わせて申請する場合、各設備の省エネ効果の合算値で上記要件を満たすこと。
(注3)投資回収年が7年以上の場合。7年未満の場合、補助率は中小企業で1/3以内、大企業で1/4以内。
アズビルが提供する補助対象の工場・プラント向けEMSについては こちらをご覧ください。
事業スキーム
エネルギー管理支援サービス事業者(エネマネ事業者)とは
省エネ設備・システムなどに対して、エネルギーマネジメントシステム(EMS*)を導入し、エネルギー管理支援サービスを通じて工場・事業場等の省エネルギー事業を支援する者として、一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)に登録された者のことである。
省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業におけるエネマネ事業者活用のメリットについては、以下のページで解説しています。
令和4年度補正予算のエネマネ事業者の詳細については 一般社団法人 環境共創イニシアチブホームページ内:令和4年度補正予算 省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業のページをご覧ください。
* EMS:Energy Management System
一般社団法人 環境共創イニシアチブ(Sii)とは
一般社団法人環境共創イニシアチブは、広く環境・エネルギー分野において社会的に必要とされる環境・エネルギー技術の技術革新を促し、開かれた議論を行いつつ国内の知見を活用して、社会システムや社会プロジェクトを組成することを目的に設立された法人です。詳しくは公式ホームページをご覧ください。
省エネ/エネルギーマネジメントに関するお問い合わせ
お電話でのお問い合わせ 0466-52-7102