燃焼安全装置

燃焼安全装置に関する用語をまとめました。

安全遮断弁
燃焼装置の燃料遮断に使用するバルブのこと。JISには、緊急時に短時間(1秒以内)で燃料の停止を行い、自動的に復帰しないバルブと定めている。

イグニッショントライアル
燃焼装置で使われる言葉。バ―ナへ点火動作を行うこと。

インターロック
機器を安全に動作、運転させるために機器の動作状態を表す接点を使用して、互いに関連ある機器の動作を拘束しあう論理的な判別回路に使用する機器の接点のことをいう。燃焼装置では、バーナを安全に運転するためのエアー圧力スイッチ、 ガス圧力スイッチ等の制限機器・装置のことをいう。

火炎監視装置(火炎監視リレー)
炎検出器からの信号を受け、炎の有無および着火不良または断火を判定し、安全装置(安全遮断弁等)を作動させるための信号を発する機器。

火炎検出器
燃焼炎の持つ熱、光、電気的特性のいずれかを検出し、その有無を確認する機器。熱を検出するものとしては熱電対、電気的特性を利用するものとしてはフレームロッドがある。 また、光を検出するものとしては、検出する波長によって3種類(紫外線式、可視光線式、赤外線式)に分類される。

可視光線式火炎検出器(弊社形番:AFD100)
フォトダイオードに低電圧を加えて、受講面に光を入射すると光の明るさに応じて電流値が数十から数百μAに変化する光起電力効果を利用した可視光線領域(400~800nm)の火炎検出器。主に油焚きのガンタイプバーナに使用されている。

疑似火炎
火炎検出器が自己放電した場合など、実際には火炎がないにもかかわらず火炎検出の信号を受信した状態をいう。 X線・γ線もウルトラビジョンが検出するため、これらの検査装置が燃焼炉等のそばに設置されると、疑似火炎となることがある。

空気比
燃料を燃焼させる場合に実際に供給された空気量をその燃料の理論空気量で除した値。

空燃比
燃焼の際の空気量と燃料の量の混合の割合をいう。

交替パイロット
時限パイロットと同様にメインバーナ着火後にパイロットバーナの運転を停止するが、制御消火信号を受けた際に、パイロットバーナを再点火してからメインバーナを消火する方式。

高燃焼インターロック(ハイファイヤーインターロック)
バーナの燃焼用空気ダンパや空気比例弁が、最大燃焼時の位置にあることを確認するインターロックで、駆動用モータやダンパにスイッチを取り付け、高燃焼位置確認に使用する。

紫外線式火炎検出器
火炎から発生する紫外線の強さで、火炎の有無を検出する火炎検出器。(ウルトラビジョンのこと)

消火安全時間
バーナ火炎が断火してから、燃料安全遮断弁が閉じるまでの時間。JIS B 8415では消火安全時間は5秒以内*となっている。
*: 消火安全時間(5秒以内)=[消炎応答時間(4秒以内)]+[安全遮断弁の遮断時間(1秒以内)]

時間定格(イグナイタ)
ソリッドステートイグナイタは、連続してスパークさせる時間が制限されている。これを時間定格という。 6分20%の時間定格は、6分の内20%(1分12秒)は連続してスパークさせることができ、20%スパークさせた場合は最低でも残りの80%(4分48秒)はスパークできない時間である。 これを1分定格で考えると12秒スパークしたら48秒は最低でもスパークをさせては行けない時間になる。時間定格を超えて連続スパークさせた場合は、イグナイタが破損する恐れがある。 連続スパークが必要な場合は、巻線式点火トランスを使用する。

時限パイロット
パイロットバーナに点火後、その着火を火炎検出器で確認し、メインバーナへの着火動作を一定時間行った後、パイロットバーナの燃焼運転を停止する方式。(関連:重複パイロットの項も参照のこと)

失火
燃焼安全装置やその他の安全装置の働きにとって、バーナの燃焼を停止した状態のこと。

手動点火(消火)
燃焼状態をオペレータが実際に目視しながら点火(消火)を行うこと。あわせて、点火失敗時は速やかにガスの供給を停止できることを条件とする。

消炎応答時間(フレームレスポンスタイミング)
バーナが断火したとき、火炎検出器から消炎信号をバーナコントローラ(プロテクトリレー)が受け、遮断弁閉の信号を出すまでの時間。

消火
メインバーナもしくはパイロットバーナに対して、手動もしくは自動的に燃焼を停止すること。

スタートチェック機能(起動点検、起動チェック)
バーナの起動時に、バーナコントローラ(プロテクトリレー)が自分自身と火炎センサに故障がないか自己点検する機能。

セルフチェック機能
燃焼監視装置において、自らの故障を診断する機能。

セルフパイロットバーナ
主火炎と同じ噴出場所から、燃料を噴出し、主火炎と合体して共通の火炎を形成、保炎する点火用バーナ。