記録計に関する用語をまとめました。
表示精度
記録計本体の温度特性から判断し、真の値に対する表示値の精度を規定しております。
機種により表現方法が異なっておりますが、以下の例を参照下さい。なお、rdgとはreadingの略、digitとは表示の最小表示数値です。
(例) ±(0.2% of rdg + 0.6℃) という精度規定の場合
表示値=0.0の場合: ±(0.002X0.0+0.6)=±0.6℃
表示値=200.0の場合: ±(0.002X200.0+0.6)=±1.0℃
熱電対の場合は更に、基準接点補償精度を加えた数値が、実際の精度となります。
記録精度
記録計では、チャート紙上に記録をするためPV軸(横)方向、時間軸(縦)方向の精度規定をしております。
PV軸方向 :表示精度+記録フルスケール(100mm、180mm)の±0.5%
時間軸方向:チャート紙を連続して1000mm以上送った場合±0.1%以下
(注)
記録精度に関する疑問の際には、以下の点を合わせてご確認下さい。
- チャート紙の伸縮を考慮する必要があります。周囲湿度が60%RHから85%RHに変化した際に約0.7%FS伸び、60%RHから45%RHに変化した際に約0.2%FS縮む事が確認されております。箇条書きリストが入ります箇条書きリストが入ります
- 弊社の純正品以外の特殊チャート紙にて、印刷寸法が正しくない場合も考えられます。
ペン位相同期(ペンモデル)
ペン書き記録計では、デジタル印字ペンとトレンド記録ペンの間に距離があります。この距離に伴う各ペンの機械的な位置の差(位相)をメモリ機能を使って合わせ(同期)、チャート紙上で各ペンの時間軸の位相差が無いように記録させることができます。
プラテン
platen、記録計の印字部分のこと。
スプロケット
sprocket、チャート紙の左右にあるチャート紙の送り穴のこと。
ワイヤドット
打点モデルで採用している印字機構の方式。6色のインクリボンをワイヤドットで打点し、インクをチャート紙に写し取る方式です。
F値演算
殺菌・滅菌工程などで一定数の微生物を一定時間で加熱した時に、死滅させるために必要な時間の演算のこと。単位は、分で計算されます。
特に食品業界では、F0値(微生物の耐熱性パラメータZ=10℃とした時の121.1℃における加熱時間)を一般的に使用しております。