BiG EYES™は、“現場を志向した DX ソリューション”として、設備の安定運転やオペレーションミス回避、品質不良対策、製造条件の早期確立など、実務レベルの課題に貢献します。
連続プロセス向け BiG EYES™
- NRAFは、変数間の相関をFNNに学習させ、その相関のずれを異常予兆として捉えます。
(NRAF: Nonlinear Regression Analysis using FNN、FNN:Fuzzified Neural Network) - FNNを用いた非線形回帰モデルにより、信頼度区間を持つ推定値を出力します。
- 実測値と推定値の信頼度区間との包含関係から評価値を求めます。これにより正常状態からの乖離度を可視化し、設備の不調や故障などによる通常とは異なる動き(異常の予兆)を早期に検知します。
〇 FNNを用いた非線形重回帰分析 (NRAF)
FNNによる異常検知例
BiG EYES™ の使用例 (抜粋)
分野 | 装置 | 検知対象 |
---|---|---|
発電プロセス | ボイラー | 給水チューブ 給炭機の詰まり |
化学プロセス | 蒸留塔 | トレー詰まり フラッディング |
熱分解炉 | デコーキング不良 | |
ポンプ、ブロアー | 軸受故障、過負荷トリップ | |
熱源プロセス | 冷凍機 | 冷却不良 |
共通 | 配管 | 漏洩、詰まり |
センサー類 | 故障による誤指示 | |
調節弁 | ステック、固着、内弁漏れ |
大規模プロセス向けオプションソフトウェア “BiG EYES plus”
“BiG EYES plus”は、火力発電所のような大規模プロセス向けのBiG EYES拡張オプションソフトウェアです。連続プロセス向けBiG EYESと連動し、より広範なモニタリングと機能構築の効率化を実現します。
主な機能は、以下の通りです。
(1)未知の設備故障への対応
スパース精度行列を用いた時系列相関分析(TCAS:Time-series Correlation Analysis using Sparse precision matrix)による広範囲な設備監視が可能となり、未知の設備故障への対応が容易になります。
(2)AIモデル構築の自動化目的変数・自動抽出機能の搭載により、NRAFモデルの自動構築が可能となります。これにより、更なる機能構築の効率化が図られます。
バッチプロセス向け BiG EYES™
- FNNを用いた非線形重回帰分析(NRAF)に加え、DTWを用いた多変量時系列パターン分析(MTSA)のアルゴリズムが追加されています。
(MTSA : Multivariate Time-series Shape Analysis) - MTSAは、ロットごとに繰り返される計測値のトレンドを複数重ね合わせ、時間軸上で同期することにより標準のトレンドパターンを作ります。実測値とこの標準トレンドパターンの差異より、プロセス異常や設備の不調を早期に検知します。
① FNNを用いた非線形重回帰分析 (NRAF)
② DTWを用いた多変量時系列パターン分析 (MTSA)
BiG EYES™ の特長
異常検知アルゴリズムNRAFは、変数間の相関関係の変化を捉えるため、異常予兆を検知するのには高精度でありますが、多くのセンサーが必要になります。
バッチプロセスでは、連続プラントに比べてセンサーの設置数が少ないケースが多く、このような場合は時系列データのパターンの変化を捉えるMTSAが有効に機能を発揮します。
この2つのアルゴリズムを柔軟に組み合わせ、 業種や業態、工場規模にかかわらずバッチプロセスでの異常予兆検知が可能です。
MTSAによる異常予兆検知の例
BiG EYES™ R200の使用例 (抜粋)
分野 | 装置 | 検知対象 |
---|---|---|
化学プロセス | 重合反応器 | 仕込不良、異常反応 |
粉粒装置 | 給気温度の低下 | |
吸着塔 | 昇圧不良 | |
ゴム成型機 | プレス圧不良 | |
食品プロセス | 滅菌機 | 昇温不良 |
水処理 | 純水装置 | 浸透膜劣化 |
共通 | 配管 | 漏洩、詰まり |
センサー類 | 故障による誤指示 | |
調節弁 | ステック、固着、内弁漏れ |
BiG EYES オプションソフトウェア “自律型・品質管理F3モジュール”
“自律型・品質管理F3モジュール”は、BiG EYESの監視モデルにより検知した品質影響因子の予兆をトリガーに、 その後の対応を迅速に行えるように人への支援や対応の自動化を行い、品質問題の未然防止に寄与するものです。
主な機能は、以下の通りです。
(1) リカバリー処置の実行管理機能
・ アクションガイダンス出力
・ 制御系リカバリープログラムの起動
・ リカバリー処置の実行管理
(2) 品質指標・影響因子の統計情報表示
・ リカバリー実行実績の統計情報表示
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